LancerStratos’s blog

第23回ロボットグランプリに向けたロボットランサー”ランサーストラトス”開発記録

シャシーの精度とサスペンション

かなり前に友人とロボットランサー競技に参加した頃は、HPIタミヤのラジコンを流用していた。写真は2004年の第7回大会に参加したランサーで、タミヤTA03R-Sのフロントとリアブロックをポリカーボネイト板のダブルデッキで繋ぎホイールベースを短くし、後輪もステアする4WDS仕様だった。結果は10位だったと記憶している。ラジコンのタイヤにはキャスター角がついているため、アッカーマン方式で操舵すると左右タイヤの接地具合に差が出るが、サス機構が吸収してくれていた。

暫く大会から遠ざかり、2010年の第13回大会に久しぶりに参加しようと思い立ち、マイコンカーラリーの機体を参考にタミヤのギヤボックスを使ってサス機構無しの軽量シンプルな機体を目指した。推進用のタミヤハイスピードギヤボックスをポリカーボネイト板で挟むダブルデッキ構造にしたところ、適当な剛性を得た反面、ポリカ板のねじ穴加工の位置精度が低く組立時のシャシーが僅かに捻れ、その捻じれが4つのタイヤの上下位置の差に現れた。

キャスター角はゼロ設定でキャスター角に起因するステア時のタイヤ接地の変化の問題は無かったが、サスを省略したため4輪の接地圧の差が直進性を悪化させた。ここに工作精度の大切さとサスがもたらす副次的効果を理解し、シャシーの工作精度不足をカバーする程度のサス機構を搭載する必要性を感じた。結果、アクリル板のレーザー加工による部品精度の向上と、シャシー板の切り欠きによるサス効果の確保という、現在のスタイルに至る。

TA03R-Sを流用した第7回大会出場マシン”yariyari2004R"